
久しぶりに鉄砲の中身を触れて、楽しくてしょうがない
SCAR-H いじり。
前回の命中精度カスタムで予告した通り、次はカスタムノズルの名作 「
でんでんむし」 にトライしてみようと思っていますが、ノズルの交換は
メカボックスを開けないとできません。そこで、懸案になっている以下を
いっぺんにやってしまおうと思っています。
1. なんだか少し低い初速の調整
2. 命中精度計測の時邪魔なリコイルのオミット
3. 命中精度に関係ない部分の耐久性向上
電動ガンのカスタムは、システムのどの部分をいじるかによって、「バレル/チャンバー」「吸排気系」「駆動系」「電装系」などに分かれます。このうち自分のやっているせまーい意味での 「命中精度」 に関係あるのは、
「バレル/チャンバー」 と
「吸排気系」 の一部 (給弾ノズル) だけだと考えています。
自分の SCAR-H は楽しい実験以外にも
ゲームで大活躍していますので、一連の計測にあまり影響が出ない範囲で主に
耐久性を高めるカスタムをしていきたいと思います。もはや新しい銃でもないので、分解手順の解説なんか
数百番煎じだと思いますが、写真いっぱいでお送りしますのでなにとぞお付き合いくださいませ。

では早速分解していきましょう。まずは
テイクダウン。こちらの手順は
参式滑空銃身の回をご参照ください。

今回はメカボックスをいじるので、必要なのは
ロアフレーム側だけです。

まずはストックを外します。赤丸の2か所のネジを外せばストックが分離できます。

その際配線を傷つけないように。配線のコネクタは特にロックとかはかかってないので、そっと引っ張れば外れます。

続いてグリップ。底面の2か所のネジを外します。この辺は
M4と同じですね。

グリップ底面を外すとモーターが出てきますので、端子を外してモーターを取り出しましょう。その際
配線の取り回しを忘れないように、写真など撮っておくとよいかと。

モーターを取り出すとグリップの根本に2本のネジが見えますので、こいつらも外します。

グリップが外れました。

次にマガジンハウスの先っちょにある
ピボットピンを外します。左側から指やポンチで押してやれば外れます。
マガジンキャッチは右側のボタン中央にあるヘックスネジを外せば OK。

取り外したマガジンキャッチはこんな感じ。SCAR-H は左右両側から操作できる
アンビマグキャッチです。

真上にずぼっと抜けばロアフレームからメカボックスが外れます。

その際一緒にはずれる
ボルトキャッチとメカボ後端の
スペーサーをお忘れなく。特にスペーサーは組み立て時に忘れがちなので気を付けてください。

いよいよメカボックスを開けていきますが、その前に
リコイルをオミットしていきます。SCAR のリコイルはバッファチューブ内でウェイトを動かす M4シリーズに比べると、なんとなく変な感じがするので
容赦なく取っ払います。リコイルオミットと言ってもやることは簡単、主に赤枠内に集中している
リコイル発生に関わるパーツを全部外してしまうだけです。

まずはピストンの運動をリコイルユニットに伝えている、この黒いパーツを外します。赤丸のネジ2か所を外し、

前側に引っかかってるスプリングを外せば取れます。

続いてメカボの前にモナカ状に固定されてるパーツの、
一番上のネジだけ外します。

そしてリコイルユニット後端のこのパーツをぐっと前に押してやると・・・

前からリコイルシャフトがちょびっと
こんにちはします。

そのまま引っ張って抜いてしまいましょう。

すると先ほど指で押したパーツがフリーになるので、斜め上に引っ張って外してしまいます。一緒にリコイルスプリングも抜いてしまいましょう。

スプリングは
大小2つ付いているので注意してください。

先ほどネジを1本だけ外したこのパーツ、残りの2本も外してバラします。

すると最初に外した黒いパーツに動きを伝えている部品が現れるので、赤丸のネジを外して取り外します。

最後に
リコイルウェイトを外せばリコイル関連パーツは全て分離完了。

重さを計ると全部で
347g。結構な軽量化ですね。これで
リコイルのオミットは完了です。

さあ、メカボックスの分解を続けます。まずはタペットプレートスプリングを押さえているこの黒いパーツを外します。赤丸のネジで外れます。

出てきた
タペットプレートスプリングを外します。飛ばさないように押さえながら外しましょう。

裏返して
コード押さえも外します。

次はボルトキャッチ関連パーツの分解。ここは M4も同じ仕組みなのですが、赤丸の
ネジ周りに付けられたスプリングが曲者。

スプリングの存在を見落としがちな上、細く黒いスプリングはすっ飛んでくと
見つけるのにかなり難儀します。慎重に。

外れたボルトキャッチの部品。ちょっと
ややこしい組まれ方をしているので、バラす前によく覚えておいてください。

さあ、メカボックスを留めているネジ (プラス1か所、トルクス4か所) を外せば、
いよいよオープン! とその前に、分解過程で
メインスプリングを解放できる M4と違い、SCAR-H ではスプリングのテンションがかかったままです。
大爆発を防ぐため、後端の穴から細いドライバーなどを突っ込んで、メカボ内壁にスプリングガイドを押し付けるようにしてから開けましょう。

無事爆発もなく開けました。

ピストン、シリンダー、タペットプレート、各種ギア類などを外していきますが、
ピストンがかなりやばい状態になっています。クラッシュする前に分解してよかったー!

気を取り直してトリガーを外します。自分の SCAR-H は
DTM を搭載しているため、
マイクロスイッチのあるトリガー周辺の取り扱は細心の注意を払う必要があります。ちなみに
タペットプレート周辺、
カットオフレバー周辺にもマイクロスイッチがありますので要注意。

これまたバネを飛ばさないよう気を付けながら
カットオフレバーを外し・・・

プラスネジ1本で固定されている
DTM を慎重に取り外せば・・・

はい、
メカボックス空っぽになりました。あ、赤丸部分にボルトストップ関連のパーツがくっついたままですね。これも忘れずに。

バラした金属パーツは
グリスがだいぶ汚れていたので、パーツクリーナーできれいに洗浄します。

さあ、これで
分解は完了しました。なんか M4に比べると
やたら部品が多くて大変でした。幸い先人たちが築き上げた資料がたくさんあるので、見ながらやれば難しいところはさしてありません。
分解とリコイルオミットだけで
40枚以上の画像を費やしてしまったので、駆動系カスタム & 組み立ては次回お伝えいたします!
To be continued!!