2014年06月19日

光学機器紹介 (Trijicon TA31RCO-M150CP 編)

光学機器紹介 (Trijicon TA31RCO-M150CP 編)
新規装備に頭を使いすぎてマヒしてきたので、今日は光学機器紹介第2回として、Trijicon 製の4倍固定倍率ライフルスコープ、『TA31RCO-M150CP』 を紹介したいと思います。このスコープの素晴らしさを伝えるために、少々コムズカシイ話をしたいのですが、んなもん興味ないよって方も写真いっぱいですのでそちらをお楽しみいただきたいと思います。

Advanced Combat Optical Gun sight、「ACOG」 の名で知られる Trijicon 社の看板商品です。US Army に制式採用され、M4 と言えばこのサイトが載っているイメージですよね。RCO というのは 「Rifle Combat Optics」 のことで、枝番の M150CPM4/M16 両方で使用できるバージョンであることを意味します。このバージョン以前は M4A1 (14.5インチバレル) 用の M4CP、M16A4 (20インチバレル) 用の A4CP に分かれていました。



光学機器紹介 (Trijicon TA31RCO-M150CP 編)さてこの ACOG、他のスコープにはないさまざまな特長がありますが、その外観を際立たせているのは上部の集光ファイバーチューブです。このサイトのように Dual Illumination System を搭載した ACOG は、昼間の野外もしくは十分な照明のある中ではファイバーで集めた光でレティクルを光らせ、暗い場所では放射性物質のトリチウムを光源として発光させます。よってこのサイトはイルミネーテッドレティクルでありながら、電池などの電源は不要です。


光学機器紹介 (Trijicon TA31RCO-M150CP 編)全長が短く、先端が斜めにカットされたような形が印象的な ACOG シリーズですが、この RCO-M150CP には Tenebraex 社のレーザーフィルタとキルフラッシュが装着され、かなり全長が延長されるので本体のみの時のコンパクトな感じはありません


光学機器紹介 (Trijicon TA31RCO-M150CP 編)キルフラッシュはごく薄いアルミで粗めのハニカムを作り、光の反射を防ぐデバイスですが、エアソフトではゲームの時にBB弾の直撃からレンズを守ってくれます。まあ実物のキルフラッシュはそれなりにいいお値段するので、これに直撃も結構痛いですけど。


光学機器紹介 (Trijicon TA31RCO-M150CP 編)ACOG は非常にクリアな視界を誇るスコープですが、レーザーフィルタをかますとかなり色がついてしまいます。実戦ではレーザー照射から目を守る大事なフィルターかもしれませんが、エアソフトでは不要なのでとっぱらいます。


光学機器紹介 (Trijicon TA31RCO-M150CP 編)んー、美しいですな。付いてるとかっこいいんですけどね。


光学機器紹介 (Trijicon TA31RCO-M150CP 編)スコープを覗いた画像って撮影が難しいです。写真で伝わらないかもしれませんが、明るく解像度の高い像で非常に見やすいです。

覗いた画像を出したところでもうひとつこのスコープのユニークな点。ACOG は Trijicon 社の設計者、Glyn Bindon 氏が提唱する 「BAC (Bindon Aiming Concept)」 という理論に基づいて設計されていて、倍率のついたスコープにも関わらず両目でサイティングを行います。そうすることで拡大されていない方の目で周囲の状況を把握し、ターゲットを見つけると瞬時にスコープを覗いてる方の目で見ているレティクルを重ねて射撃を行うことが出来るそうです。最初は 「ほんとかよ」 とか思いましたが、慣れると確かにその通りのことが出来るので驚きました。この BAC は両目の見ているものを合成できる脳の性質を利用しているそうで、逆に精密な射撃が必要な時はスコープ側の目に意識を向けることで 「合成しない像」 を選択して 「見る」 ことが出来る、としています。


光学機器紹介 (Trijicon TA31RCO-M150CP 編)さて、コムズカシイ話終了。このスコープ、官給品らしく素敵な付属品が付いています。


光学機器紹介 (Trijicon TA31RCO-M150CP 編)まずケースがかっこいいポーチ。本体に加えてマニュアル、レンズクリーニング用のペンなんかを収納でき、MOLLE に対応しているので PALS ウェビングの施された装備に装着できます。


光学機器紹介 (Trijicon TA31RCO-M150CP 編)そして心躍るのがこのマニュアル。結構分厚くて、普通の説明書のような操作方法に加えて、運用する兵士に向けて実戦での活用法なんかも書かれています。ちなみにこのページの記述は高低差のある射撃の注意点と、動いてる標的の狙い方について。


光学機器紹介 (Trijicon TA31RCO-M150CP 編)標準のマウントは TA51 というスクリューマウントですが、自分のは LaRue の LT622 SDO という QD マウントに換装してあります。


光学機器紹介 (Trijicon TA31RCO-M150CP 編)2つのクイックリリースレバーで簡単に脱着でき、不意に外れないように片方のレバーにはロックが付いている秀逸なマウントです。


光学機器紹介 (Trijicon TA31RCO-M150CP 編)4倍固定の ACOG というとエアソフトでは使いにくいイメージでしたが、明るくクリアな光学系、電源の心配が要らないイルミネーション、前述の BAC に基づくサイティングなど、十分実用的なスコープだと思います。そしてなにより M4 に似合っててかっこいい!ってのが大事ですよね。




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Posted by taroybmx  at 02:36 │Comments(2)光学機器/ライトスコープ

この記事へのコメント
素晴らしい記事です。
自分も実物欲しい。
Posted by M4キチ at 2018年01月13日 05:35
>M4キチさん
コメントありがとうございます!実物いっちゃってください!
Posted by taroybmxtaroybmx at 2018年01月16日 15:51
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